半田病院・国際総合診療研修プログラムを終了して
掲載日:2017年4月21日
平成26年4月から平成29年3月までの、3年間のこのプログラムを修了しました。「地域医療は国境を越える」というテーマのもと、地方の小さな町立病院としては斬新で画期的なプログラムで、設置に携わった関係者の皆さんのご苦労は計り知れません。なんとか3年間の研修を修了し、最後の最後に実績も残せたことを嬉しく思います。
いろいろと想定外の出来事が重なり当初予定していた活動が見事に全て不可能になり、国際協力に関して何の目処も立たなくなったのが1年目の終盤でした。「いったい何のためにここに来たのだろう」と毎日途方に暮れましたが、地域の皆さんと職員の皆さんに支えられてなんとか続けることができました。
約2年間は海外ではなく半田での地域医療に専念しましたが、より地域に踏み込んでいったり、今まで経験したことのない医療について学び実践したり、職員の方と新しい試みを行ったりしたのは私としては小さな挑戦の連続でした。
最後の1年は、高松市とNPOセカンドハンドによるJICA事業に参加することができ、カンボジア王国スヴァイリエン州に医療専門家として合計4回派遣、カンボジア人医療従事者の半田病院での研修担当もさせて頂きました。半田病院での日々の医療を見学してもらい、実際にそれらが彼らの病院に取り入れられた様子を目にすることができ、何とも言えない充実感を味わうことができました。きっと、半田病院の皆さんの毎日の努力が遠く離れた異国の地でも認められたのを、半田病院の一員として実感できたからだと思います。
※カンボジア人医療従事者の半田病院での研修の様子。(詳細はこちらから>>)
3年のプログラムを修了しましたが、もう1年半田病院に残り「半田病院の職員として」この経験を学会などで報告したいと思っています。
総合診療科 大久保洋一
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