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患者満足度調査(H22-H26)集計報告

病院長 須藤 泰史

患者満足度調査は、ここ数年は、毎年6月に行われてきました。アンケート用紙に選択及び記述の方式で、この5年間に、入院延べ693名、外来延べ1768名の患者さんより、お答えをいただいております。ご協力いただいた患者さんに感謝いたします。

さて、年度ごとに結果の開示は院内ではしてはおりましたが、今回、前回の集計報告(平成20年にH12〜H18を集計し国保学会報告)から5年以上を過ぎ、未集計分のうちの最近の5年間を選び集計いたしましたので、改めてHPにてご報告いたします。

まず、調査期間・調査方法・対象者についてですが、以前集計した過去のものと比べると、調査した人数が少なくなっておりました。

外来部門

男女比では、過去と同じく、女性の比率が高くなっておりました。これは、産婦人科受診の患者さんから聞き取ることが多く、また、外来受診された方のうちアンケートにお答えしていただけそうな方を選んでいる部分(アンケートを患者さんにお願いするのを当院の女性職員が担当しており、女性の方が話しかけやすい・・・)があり、女性が多くなっているものと思われます。
年齢分布でも、産婦人科受診の若い方が多く含まれているため、20〜30代のピークと60代を中心としたピークの二峰性は、以前の調査とも変わらない当院の傾向です。

受診された診療科の傾向も過去のデータと同じ傾向でした。
地域分類では、過去のデータでは、美馬郡・美馬市・三加茂町以外から来院されている方は15.62%でしたが、今回の集計では、同エリアが20.16%と増加していました。当院の診療圏がより拡大してきているものと思われました。

受診の区分では、過去のデータと比べ、初診の方が増加していました。受診の理由に関しては、通院に便利というものが過去・今回とも一番多くを占めていました。

受診から診療までの時間は?の問いでは、1時間以内の方の割合が増加していました。
当院への要望では、救急体制の充実が少なくなる傾向であり、むしろ他院との連携や人間ドックの充実など、当院の地域の病院として立ち位置(地域密着)と周囲との連携を期待される項目が増えてきていました。

以降、外来の各部門のご評価いただいた結果を掲載しますが、各部門ともおおむねいいご評価を頂いており、過去と同じか、改善傾向にある部署がほとんどでした。

その他の、病院の案内掲示や、清潔度についても、過去と同じような評価ですが、良くなってきているものもありました。

当院の外来での地域における評判・医療水準・総合評価は、H23年度以降は、半数以上の方からやや良い・良いとのご評価をいただいておりますが、大きな変わりはありませんでした。

入院部門

男女比では、過去と同じく、女性の比率が高くなっておりました。これは、産婦人科入院の患者さんから聞き取ることが多かったせいでありますが、平成26年は、産婦人科の患者さんからのアンケートの回答の回収率が悪く、年齢分布でも、従来と異なる傾向でした。

地域分類では、つるぎ町の比率が減り、美馬市・東みよし町・三好市の割合が増えていました。
また、入院は、複数回の方が多く、当院を選んでいただいた理由は、通院に便利であるからが最も多いのも例年と同じ傾向でありました。

その他、入院生活に関しての設問には、例年とほぼ同じ回答が多かったのですが、昨年。南病棟が新しく出来上がったことで、清潔度やベッド回り・入浴設備などが改善傾向にありました。

また、職員や各部署の対応に関してのご評価では、おおむね好評価を頂いておりました。

全体を通じて入院された方からは、各部門ではいいご評価をいただいておりますが、外来部門と同じく、総合評価としては改善してきていない結果でした。

まとめ

  1. H22-26の患者満足度調査をまとめ、過去にまとめたH12-18の患者満足度調査と比較しました。
  2. 対象者の割合や男女比、年齢分布や診療科には過去の調査と大きな変化はありませんでした。
  3. 外来・入院の患者の地域分類では、過去の調査と比べ、つるぎ町の割合が減り、美馬市・東みよし町・三好市の割合が増えていました。以前より広い範囲から来てくれるようになっていることから、受診の動機が“近いから” がもっとも高い結果でしたが、それだけではないとも思われました。
  4. 外来においては初診患者の比率が増え、受付から診療までの時間は、短縮しておりました。
  5. 病室・洗濯場の状況、ナースコールから看護師が来るまでの時間、半田病院の評判、説明(事務・医師・看護師・薬剤師)などの項目で改善しておりました。しかし、その他の項目には変化はなく、総合評価としては、外来部門・入院部門とも改善しておりませんでした。
  6. 当院への要望では、“救急体制の充実”が少なくなる傾向であり、“他院との連携”や“人間ドックの充実”などが増加しており、より高度な医療を進めるよりは、当院でできる範囲の医療をしっかりやり、より高度な部分は高次医療機関との連携を図ることで解決する方向性が考えられました。

終わりに

患者満足度調査は、今後の病院の進むべき方向を見極めるうえでも大事な調査です。来年以降は、質問内容も新たにして、病院の目標値として掲げることができる調査にしていきたいと思っております。

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